野村総合研究所(NRI)とは?
転職前に知りたい事業内容・働き方・向いている人【2026年版】
株式会社野村総合研究所(NRI)は、日本初の本格的な民間総合シンクタンクを起点に、コンサルティングとITソリューションの両方を手がける会社です。1988年に野村コンピュータシステムと合併し、調査・提言からシステムの開発と運用までを一貫して手がける形になりました。東京証券取引所プライム市場に上場しており、2026年3月期の連結売上収益は8,147億円です。本記事では、NRIの事業の構成と働き方、育成の仕組みを公開情報から整理します。
会社概要
| 社名 | 株式会社野村総合研究所(Nomura Research Institute, Ltd.) |
|---|---|
| 創業 | 1965年4月1日 |
| 代表者 | 柳澤花芽(代表取締役社長) |
| 資本金 | 25,655,413,800円 |
| 従業員数 | 単体 約7,980人、NRIグループ 約16,890人(2026年3月31日時点) |
| 本社 | 東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ |
| 上場市場 | 東京証券取引所プライム市場(証券コード4307) |
| 連結売上収益 | 8,147億円(2026年3月期) |
野村総合研究所は、1965年に日本初の本格的な民間総合シンクタンクとして創業した会社です。翌1966年には野村電子計算センターが生まれ、1972年に野村コンピュータシステムへ社名を改めました。1988年にこの2社が合併して現在のNRIとなり、2001年12月には東京証券取引所第一部に上場しました。
一方、表の従業員数は2つの範囲で書き分けています。約7,980人は野村総合研究所単体の人数で、約16,890人は国内外のグループ会社を含むNRIグループ全体の人数です。グループには、セキュリティ専業のNRIセキュアテクノロジーズや、NRIネットコム、NRIデジタルといった会社が属しています。表の連結売上収益も、これらのグループ会社を含む数値です。
このうち野村総合研究所単体の拠点は、東京本社と横浜・木場・大阪の総合センター、中部支社が中心です。札幌や福岡などには開発センターを置き、コンサルティング事業本部は名古屋と大阪にもオフィスを構えています。
事業内容と特徴
野村総合研究所の事業は、コンサルティングとITソリューションを同じ会社の中に持つことが特徴です。決算では、事業を次のセグメントに分けて開示しています。
| コンサルティング | 政策提言、戦略コンサルティング、業務コンサルティング、システムコンサルティング |
|---|---|
| 金融ITソリューション | 証券・保険・銀行などの金融業向けのシステム開発・運用、共同利用型システム |
| 産業ITソリューション | 流通・製造・サービス業や公共向けのシステム開発・運用 |
| IT基盤サービス | データセンターの運営、IT基盤・ネットワークの構築、情報セキュリティ |
この金額はグループ会社を含む連結ベースの外部顧客向け売上収益で、2026年4月に見直した後のセグメント区分で組み替えています。4つを合わせると連結売上収益8,147億円のほぼすべてになり、その過半を金融ITソリューションが占めます。コンサルティングの比率は全体の約8%です。
その事業を特徴づけるのが、コンソリューションと呼ぶNRI独自のビジネスモデルです。ビジネスITを企画・構想する段階からコンサルティングとソリューションが並走し、顧客に継続して価値を生み出します。コンサルティングは主に洞察と変革の推進を受け持ち、その過程でコンソリューションの流れを起動します。
このうちコンサルティングは、政策提言や戦略立案から、業務改革、ITマネジメント全般のシステムコンサルティングまでが対象です。社内の組織には、コンサルティング事業本部とシステムコンサルティング事業本部があります。事業の構成は民間向けが約7割、公共向けが約3割で、2025年度の顧客数は600社、案件数は2,000件に上ります。
さらに、コンサルティング事業の強みは大企業との関係の長さです。時価総額1兆円以上のプライム上場企業(2026年8月14日時点)では、過去10年で70%と契約した実績があり、30%とは10年来の取引が続いています。経営層との接点もパートナー層に限らず、若手のコンサルタントまで含めた厚い層で持っています。
同社のもうひとつの特徴は、調査研究の機能を社内に持つことです。未来創発センターは、社会や経済の課題を洞察し、処方箋を提言・発信する未来志向型のシンクタンクを目指しています。地域再生や地域DX、中長期の社会像といったテーマで研究を重ね、レポートとして公開しています。
一方、最大のセグメントである金融ITソリューションは、証券・保険・銀行などの金融機関にシステムを提供する事業です。NRIは1974年から、複数の顧客が同じシステムを共同で利用するサービスを手がけてきました。リテール証券向けの「THE STAR」や資産運用会社向けの「T-STAR」が、このビジネスプラットフォームの代表例です。
残る2つのうち、産業ITソリューションは流通・製造・サービス業や公共の顧客に向けて、システムの開発と運用を提供します。これらを基盤から支えるのがIT基盤サービスです。国内3拠点のデータセンター運営やネットワーク構築を各セグメントと組んで担い、外部の顧客にはセキュリティやデジタルワークプレイスのサービスを届けます。
このセキュリティ事業は、1995年に社内ベンチャーの第1号として始まりました。現在はセキュリティ専業の子会社であるNRIセキュアテクノロジーズが中心となり、同社のグループ会社を含めて900人規模でサービスを提供しています。コンサルティングから開発、運用まで一続きで受けられる体制を、グループの中で揃えています。
成長性・外部評価
野村総合研究所の連結売上収益は、2026年3月期に8,147億円となり、前期から6.5%増えました。この連結業績には、NRIセキュアテクノロジーズなど国内外のグループ会社の数値が含まれます。伸びを支えたのは金融ITソリューションとIT基盤サービスで、国内のシステム開発案件と運用サービスが増えています。
そのうちコンサルティングのセグメントでは、外部顧客向けの売上収益が635億円となり、前期から5.3%伸びました。セグメントの営業利益は192億円で、前期比4.5%の増益です。AIコンサルティングやレガシー・モダナイゼーションの案件が活況で、受注残高も2026年3月末に190億円と前年度末から31.2%増えました。
その後も連結業績の伸びは続いています。2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結売上収益は2,104億円、営業利益は417億円で、前年同期からそれぞれ7.5%と12.0%増えました。2026年6月末の受注残高は前年同期末比9.4%増の4,204億円で、コンサルティングも同9.9%増の297億円です。
その先の方向を示すのが、2026年4月に策定した中期経営計画(2026-2028)です。AIによるビジネス変革、デジタルセキュリティサービスの拡充、社会共創サービスの拡大の3つを成長領域に定めています。コンサルティングでは、AIを前提に経営・業務・システムを組み替えるAXコンサルティングを成長の牽引役に置いています。
実際に、AIの分野では外部との提携も進んでいます。2025年11月には、日本国内初のAmazon Bedrock向けAnthropic認定リセラーに選ばれました。2026年2月には同社の日本法人との連携を広げ、日本企業向けの導入支援サービスを整えています。
さらに、サステナビリティの面でも外部から評価を得ています。CDPの気候変動調査で7年連続のAリストとなり、Dow Jones Best-in-Class Indices(World)への選定も続いています(2026年3月期時点)。
働き方・カルチャー
野村総合研究所の働き方は、かけた時間の長さよりもアウトプットの質で成果を見る考え方が基本です。アソシエイト以上のランクには裁量労働制が適用され、業務の進め方と時間の配分を本人の裁量に委ねます。入社して間もない若手はフレックスタイム制で働き、この期間が裁量労働制への助走にあたります。
また、テレワークは出社率5割を目安に運用し、オフィスにはテレビ会議やサテライトオフィスを取り入れています。
さらに、育児や介護と仕事を両立するための制度が幅広く整っています。事業所内保育所を設けており、2024年度には男性社員の64.9%が育児休業を取得しました。
加えて、資産形成を支える制度もそろっています。確定拠出年金や退職一時金、従業員持株会といった制度を設けています。
キャリアパス・育成
野村総合研究所の人事制度では、その期の職務や役割の達成度によって職階が決まります。2022年4月に導入した現行の制度では、専門性で組織に貢献するスペシャリストの職階として、マネジメントと同格のチーフエキスパートを新設しました。非管理職には飛び級制度もあり、年齢にかかわらず成果に応じて処遇します。目標の設定と振り返りは、期初と半期ごとに上司と面談するC&A(Challenge & Act)制度で行います。
また、専門職の社員が専門性を磨く道筋として、20のキャリアフィールドがあります。社員は志向する領域を選び、複数のフィールドで第一人者を目指すこともできます。キャリアの目標になるのが、7つの資格と18の区分からなる社内の認定制度です。
さらに、若いうちから責任のある役割を任されます。コンサルティングでは多くの場合20代でプロジェクトリーダーを経験し、開発プロジェクトのプロジェクトマネージャーも約30%が20代から30代前半です(2025年3月期実績)。
こうした成長を支えるのが、研修と学習の支援です。社内研修は年間で400以上の講座があり、のべ1,000回近く開かれます。海外トレーニー制度ではこれまでに200名以上が18カ国・32都市へ派遣されました。派遣留学プログラムでも、2023年3月期までの10年間で58名がMBAやコンピュータサイエンス、法務の分野へ留学しました。
加えて、中途で入社した社員も管理職まで広く活躍しています。2024年度の実績では、従業員の25.8%、管理職の24.7%がキャリア採用で入社した社員でした。
向いている人
野村総合研究所は、構想から実装と運用までを一つの会社の中で手がけたい人に向いている会社です。コンサルティングとITソリューションが同じ社内にあり、コンソリューションによって提案の後も顧客と並走し続けます。金融の共同利用型プラットフォームのように、自社で開発した仕組みを長く育てていく仕事にも関われます。
また、政策や社会の課題に関わる仕事をしたい人にも合います。コンサルティング事業の約3割は公共向けです。社内には未来志向型のシンクタンクを目指す未来創発センターもあり、NRIは調査・提言から社会実装までを一つの会社の中で手がけています。
さらに、一つの専門性を長く深めたい人にも向いています。専門職のキャリアは20のフィールドに分かれ、マネジメントと同格のスペシャリストとしてチーフエキスパートを目指す道もあります。
加えて、これまでの経験を土台にキャリアを広げたい人にも合います。管理職の24.7%を、キャリア採用で入社した社員が占めています(2024年度実績)。
よくある質問
野村総合研究所はどんな会社ですか?
1965年に日本初の本格的な民間総合シンクタンクとして創業し、コンサルティングとITソリューションの両方を手がける会社です。2026年3月期の連結売上収益は8,147億円で、コンサルティングは全体の約8%です。
野村総合研究所の働き方の特徴は?
アソシエイト以上のランクには裁量労働制が適用され、入社して間もない若手はフレックスタイム制で働きます。テレワークは出社率5割を目安に運用しています。
野村総合研究所はどんな人に向いていますか?
構想から実装と運用までを一つの会社の中で手がけたい人、政策や社会の課題に関わる仕事をしたい人、一つの専門性を長く深めたい人に向いています。管理職の24.7%を、キャリア採用で入社した社員が占めています(2024年度実績)。
まとめ
野村総合研究所は、1965年に日本初の本格的な民間総合シンクタンクとして創業し、1988年の合併を経てコンサルティングとITソリューションを一体で手がける会社です。2026年3月期の連結売上収益は8,147億円で、最大のセグメントは金融ITソリューション、コンサルティングは全体の約8%です。コンソリューションと呼ぶ独自のビジネスモデルのもとで、構想から開発と運用までを顧客と並走しながら担います。ステラキャリアズでは、各社の選考傾向を踏まえたご相談を承っています。
※本記事は2026年8月時点で作成しています。制度・人員規模・案件構成などは変更される場合がありますので、最新の情報は公式サイト等をご確認ください。
参照: nri.com ほか
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