三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)とは?
転職前に知りたい事業内容・働き方・選考の流れ【2026年版】
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(MURC)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の総合シンクタンクです。民間企業向けのコンサルティングと官公庁・地方自治体向けの政策研究を主力に、マクロ経済の調査や人材開発まで手がけます。株式市場に上場しているのは持株会社のMUFGで、MURCはそのグループ会社です。本記事では、事業内容と特徴を公開情報から整理します。
会社概要
| 社名 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(Mitsubishi UFJ Research and Consulting Co., Ltd.) |
|---|---|
| 設立 | 1985年10月 |
| 代表者 | 代表取締役社長 早乙女実(2026年6月29日時点) |
| 資本金 | 20億6,000万円 |
| 従業員数 | 約1,500名(2026年4月1日時点、三菱UFJ銀行からの兼務出向者を含む) |
| 売上高 | 277.0億円(2026年3月期) |
| 営業利益 | 43.7億円(2026年3月期) |
| 主な株主 | 三菱UFJ銀行、三菱UFJキャピタル、三菱UFJファクター ほか |
| 本社 | 東京都港区虎ノ門5-11-2 オランダヒルズ森タワー |
| 国内拠点 | 東京、名古屋、大阪 |
| 海外拠点 | インドネシア・タイの現地法人、ベトナム・ホーチミンの駐在員事務所 |
| 事業内容 | コンサルティング、政策研究、マクロ経済調査、経営情報サービス、人材開発 |
MURCの法人としての設立は1985年10月で、当時の社名は株式会社三和総合研究所です。2002年4月に東海総合研究所と合併し、社名をUFJ総合研究所に改めました。2006年1月には、UFJ総合研究所とダイヤモンドビジネスコンサルティング、東京リサーチインターナショナルの3社が合併し、現在の社名で発足しました。
この合併を経て、MURCはMUFGのグループで総合シンクタンクの役割を担っています。主な株主は、三菱UFJ銀行をはじめとするMUFGのグループ会社です。東京・名古屋・ニューヨークの証券取引所に上場しているのは、持株会社である株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループです。MURCはその傘下で、グループの一員として事業を行います。なお、社名の似た三菱総合研究所とは別の会社です。
また、表の従業員数には、三菱UFJ銀行からの兼務出向者が含まれます。コンサルティング事業本部に在籍する銀行などからの出向者はごく少数で、コンサルタントは原則として新卒・中途で採用したプロパー社員です。出向者はコンサルティング業務ではなく、事業企画や顧客開拓を担当します。表の売上高と営業利益もMURCの業績で、MUFGの連結業績とは範囲が異なります。
事業内容と特徴
MURCの事業の柱は、民間企業向けのコンサルティングと、官公庁・地方自治体向けの政策研究(シンクタンク)です。これに内外のマクロ経済を分析する経済調査と、セミナーや会員制サービスによる人材開発・経営情報の提供が加わります。
このうちコンサルティング事業本部は、社会共創・経営戦略・組織人事・サステナビリティ・デジタルイノベーションの5つのビジネスユニットを中心に構成されます。社会共創ビジネスユニットは、シンクタンクやMUFGとの連携を生かして社会課題の解決に取り組む部門です。経営戦略ビジネスユニットは中堅企業を主な顧客とし、戦略の立案から実行支援、M&Aアドバイザリーまでを担います。
一方、政策研究事業本部は、国や地域が直面する課題について調査研究を受託し、政策の立案や施策づくりを支える部門です。東京本部は経済・産業、社会・地域、環境・自然の3ユニットで構成され、名古屋と大阪にも本部を置きます。受注額の約7割が国(中央省庁など)で、地方自治体が約2割、民間企業が約1割です。名古屋と大阪に限ると、地方自治体の比率が約6割まで高まります。
さらに、内外のマクロ経済を分析するのが、調査・開発本部の調査部に所属するエコノミストです。短期経済見通しや日銀短観の予測を定期的に公表しており、1989年からは毎年秋に『日本はこうなる』を発刊しています。同じ本部のソーシャルインパクト・パートナーシップ事業部は、社会課題をテーマにしたオープンイノベーション事業の開発を担います。
こうした部門の間をつなぐのが、専門家どうしの連携です。社内には「何に詳しい人か」を検索できるKnow Whoの基盤があり、コンサルタントが研究員やエコノミストに助言を求める場面は日常的にあります。食農循環プロジェクトのように、コンサルティング部門とシンクタンク部門が協働する案件もあります。
同社のもうひとつの特徴は、グループの顧客基盤と金融の機能を生かせることです。MUFGの取引先は国内だけで130万社以上にのぼり、グループ各社の金融ソリューションと組み合わせて顧客を支えられます。グループ内企業を対象とするコンサルティング案件は全体の約1割で、業種や規模を問わず幅広い顧客を支援しています。1社の顧客と長く付き合うことも、MURCのコンサルティングの特色です。
成長性・外部評価
MURCの業績は、2022年3月期から2026年3月期まで5期続けて増収増益となりました。2026年3月期の売上高は277.0億円、営業利益は43.7億円です。2022年3月期の売上高210.8億円と比べると、4期で約3割増えています。
また、人員の規模も大きくなりました。従業員数は2020年4月の約1,000名から、2026年4月には約1,500名に増えています。正規雇用の中途採用比率は2023年度の54%から年々上がり、2025年度は69%でした。
さらに、研究員は100を超える政府の審議会や委員会に委員として参加しています。大学の講師を務める研究員もおり、テレビや新聞への登場、雑誌への寄稿、セミナーでの講演にも数多く招かれます。
加えて、新しいサービスも生まれています。2026年5月には、自治体向け営業活動を支援するAI分析ツール「Gov Sales」の提供を始めました。開発したのはソーシャルインパクト・パートナーシップ事業部で、東京大学発のAIスタートアップ2WINSと共同で手がけました。全国の約9割の自治体の予算情報をMURCが独自に構造化したデータ基盤と、大規模言語モデルを組み合わせたサービスです。2025年8月には三菱UFJ銀行とともに、熊本県菊陽町と地域活性化に関する包括連携協定を結びました。
働き方・カルチャー
MURCの働き方の軸は、裁量労働制とテレワークです。始業と終業の時刻は本人が決め、在宅勤務を推奨して週の半分以上を在宅とする形を標準にしています。在宅勤務手当が支給され、各地の契約サテライトオフィスも利用できます。
また、育児や介護と仕事を両立するための制度も幅広くそろっています。代表的なのは、始業・終業の時刻を前後にずらせる時差勤務や短時間勤務、介護休職です。育児休職は性別を問わず取得されており、ベビーシッターによる在宅保育サービスの利用料金には割引があります。
さらに、休暇や休職を自己研鑽と社会貢献に充てられる点も特徴です。国内外の大学院へ留学するための留学休職があり、この制度を使ってMBAを取得した社員もいます。ボランティア休暇・休職や、失効した年次有給休暇を積み立てて使える積立休暇も用意しています。
こうした制度は、外部の認定にもつながっています。2008年から「くるみん」の認定を続けて受け、2024年にはより高い水準の「プラチナくるみん」を取得しました。女性活躍推進法に基づく「えるぼし」は、2017年から最高位の3段階目の認定を継続しています。2014年には、ダイバーシティ経営企業100選のダイバーシティ促進事業表彰(経済産業大臣表彰)を受けました。
加えて、部門を越えて社員どうしが交わる場も数多くあります。社員が自主的に立ち上げて運営する社内学会は13を数え、フィールドワークや専門家を招いた勉強会を開いています。新たな政策課題や経営ニーズに機動的に取り組む事業開拓組織も、研究員とコンサルタントが組織の枠を越えて参加する場です。
キャリアパス・育成
MURCの職位は、コンサルティングとシンクタンクで呼び方と役割が異なります。
| コンサルティング | ビジネスアナリスト → アソシエイト → コンサルタント → マネージャー → シニアマネージャー → プリンシパル |
|---|---|
| シンクタンク(政策研究) | 準研究員 → 研究員 → 副主任研究員 → 主任研究員/上席主任研究員 → 主席研究員 |
このうちコンサルティングでは、マネージャーがプロジェクト全体を自ら運営します。その上のシニアマネージャーは、新テーマや大型案件の受注を担い、プロジェクト品質に最終責任を持つ立場です。シンクタンクでは副主任研究員がプロジェクトリーダーとなり、営業から納品までを率います。主席研究員は特定分野の専門家として、執筆や講演、大学での講義を通じて会社の外にも知見を届けます。
また、コンサルティング事業本部では、ビジネスユニット長や部室長のほとんどをプロパー社員が務めています。中途で入社した社員にも、マネジメント層へ進む道が開かれています。
その過程で本人の意向を定期的に確かめるのが、キャリアディベロップメントプログラム(CDP)です。キャリアの意向とビジネス上のニーズを踏まえて、社内異動を行うことがあります。シンクタンクの研究員は、関心のある領域の仕事を自らの意思で選び、専門性を深めていけます。
さらに、育成の面では、成長課題に応じて本人が選べる制度を数多く用意しています。入社時のオンボーディング支援や事業本部研修、階層別研修があり、チューター・メンター制度も設けています。費用面の支援は、通信教育や資格取得などを補助する自己投資支援制度と、書籍の購入を補助するリベラルアーツ投資支援制度です。
中途選考の傾向
MURCの中途選考は、コンサルティングとシンクタンクのいずれも、書類選考 → 適性検査 → 面接(平均3〜4回) → 内定という流れです。面接の回数は、選考するポジションによって異なります。
向いている人
政策と企業経営の両方に関わりたい人に向いています。MURCには官公庁向けの政策研究と民間企業向けのコンサルティングが同じ社内にあり、研究員とコンサルタントが一つの案件で組むこともあります。
また、経営者と近い距離で、1社と長く向き合いたい人にも合います。顧客の構成では中堅企業と中小企業が合わせて半数を超え、経営戦略ビジネスユニットは戦略の立案から実行支援まで経営全般に直接関わります。
さらに、特定の分野を掘り下げ、社外への発信まで含めて専門家として活動したい人にも向いています。政府の審議会や委員会で委員を務める研究員もおり、上位の職位になると執筆や講演、大学での講義も役割に入ります。社員が運営する13の社内学会のように、分野ごとに知見を磨き合う場も身近です。
このほか、時間と場所を自分で組み立てて働きたい人にも合います。裁量労働制のもとで始業と終業を自分で決められ、週の半分以上を在宅とする働き方が標準です。
よくある質問
MURCはどんな会社ですか?
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の総合シンクタンクです。民間企業向けのコンサルティングと官公庁・地方自治体向けの政策研究を主力に、マクロ経済の調査や人材開発まで手がけます。上場しているのは持株会社のMUFGで、MURCはそのグループ会社です。
MURCの働き方の特徴は?
裁量労働制とテレワークが軸で、始業と終業の時刻は本人が決め、在宅勤務を推奨して週の半分以上を在宅とする形を標準にしています。在宅勤務手当が支給され、各地の契約サテライトオフィスも利用できます。
MURCの中途選考はどんな流れですか?
コンサルティングとシンクタンクのいずれも、書類選考 → 適性検査 → 面接(平均3〜4回) → 内定という流れです。面接の回数は、選考するポジションによって異なります。
まとめ
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、MUFGの総合シンクタンクとして、民間企業向けのコンサルティングと官公庁向けの政策研究を両輪に事業を行う会社です。1985年に三和総合研究所として設立され、2006年に3社の合併を経て現在の社名になりました。業績は2026年3月期まで5期続けて増収増益となり、従業員数は約1,500名まで増えています。上場しているのは持株会社のMUFGで、MURCはそのグループの一員です。ステラキャリアズでは、各社の選考傾向を踏まえたご相談を承っています。
※本記事は2026年8月時点で作成しています。制度・人員規模・案件構成などは変更される場合がありますので、最新の情報は公式サイト等をご確認ください。
参照: murc.jp ほか
Industry knowledge に戻る