【ケース面接練習 vol.2】サランラップの年間消費量推定と売上拡大策
はじめに
ステラキャリアズでは、支援者+村木(元マッキンゼー・マネージャー、面接官経験あり)でグループ型のケース面接練習を定期的に実施しています。
実際の面接で問われるような問いをテーマに、参加者がそれぞれの視点から回答し、村木含め全員で議論・振り返りを行うことで、ケース面接への対応力を磨くことを目的としています。
本記事では、「サランラップの年間消費量推定と売上拡大策」を題材にした回を紹介します。
お題説明
クライアントは『サランラップを製造・販売するキッチン用品メーカー』。
クライアントは、直近で売上が伸び悩んでいます。年間の市場規模(本数ベース)を推定し、どのような施策で売上拡大を図るか提案してください。
まずは年間消費本数をフェルミ推定してください。
その上で、推定結果を踏まえた具体的な施策を提案してください。
第1問:サランラップの年間の消費本数をフェルミ推定せよ
考える際のヒント
・世帯タイプ・業務用(用途の幅だし) vs. 家庭用でのセグメント分け
・自炊率・使用頻度・1食あたり使用量
回答例(抜粋)
THさん:
サランラップの年間消費本数について、個人と法人の二つのセグメントに分ける。個人は、独身世帯と複数世帯に分類、さらに自炊をする人・しない人に分類し、個人の合計は2.25億本と推定。また、法人は飲食店に絞り、2億本と推定。個人と法人と合わせて、4.25億本と推定。
RSさん:
推定値:約5.4億本
サランラップの年間消費本数について、家庭用に限定し、世帯数×所有率×平均所有本数×年間購入頻度で年間所有数を算出。セグメント分けには、単身世帯・複数世帯、料理の頻度を用いた。この結果、2億本と推定。
第2問:サランラップの売り上げを拡大するためにどんな施策が考えられる?
考える際のヒント
・製品差別化:機能面、価格面、情緒面、使いやすさなど多面的に評価
・新市場開拓:技術を活かした新たなユースケース検討
・ターゲットのセグメンテーション(こだわり層 vs. とりあえず購入層)
・競合分析:クレラップ、トップバリュ等のプラスチックラップや、アルミホイル、ジップロックなど周辺製品とも比較。価格と性能の2軸などで比較し、サランラップのポジショニングをどうすべきか考える。
・自社選択率を上げるレバー設計:購買シーン、購買プロセスおよびそれぞれにおける課題・競合に負けているポイント
回答例(抜粋)
TNさん:商品の差別化と新しい市場の開拓
・カレー専用ラップ(匂い移り防止機能強化)
・応急手当用ラップ(医療・防災向け)
・生ゴミ専用ラップ(消臭・抗菌)
・超幅広ラップ(賃貸退去後の清掃保護用)
THさん:ラップの高機能化
・皿代わりラップ(食器不要、後片付け簡易化)
・夏季長期保存ラップ(温度調整機能素材内蔵)
・掃除用吸着ラップ(電子機器下、水漏れ防止)
RSさん:とりあえず買う層(こだわりがない層)をターゲット・市場拡大
・自社専用ケース+詰め替えモデル(ハンドソープ型サイクル)
・B2B向け大ロール・カスタマイズ発注体制
まとめ・このケースを通じた学び
・セグメント分けをする
家庭用/業務用、世帯タイプ、自炊率、高齢者を切り分けることで精度の高い市場規模試算が可能。
特に、業務用は飲食店以外に美容院、医療現場、防災関連など、ラップが使われる可能性のある場所を考慮すると良い。
また、家庭用セグメントでは、一人暮らし世帯・共働き世帯等の消費行動が異なる可能性(料理頻度の低下など)を考慮
・課題検討
アイデアを出す前に、なぜシェアが奪われているのか・なぜ選んでくれないのか、といった「課題検討」から入ることが重要。
ケース問題での回答では、では、最初に仮説ベースの課題分析を示し、その解決策として施策を提示する
・コモディティ商材での差別化
製品単体の機能訴求だけでなく、専用ケースや詰め替えモデルなど、購入サイクルや体験を設計する視点が重要。
価格戦略 vs. 付加価値:安売り競争に陥る危険があるため、高価格帯での価値訴求を優先し、競合が模倣しづらい差別化要素を強化すべき。
・サプライチェーン検討
顧客に届くまでの流れを具体的に考えて、それぞれでのボトルネックを検討。例えば実店舗であれば「取扱店舗数を増やす、店舗で取ってもらいやすくする、スーパーでいい位置に置いてもらう」、そのための小売チャネル強化も考えられる
関連事例
実際に、家庭用品業界では「市場の縮小」や「価格競争の激化」といった課題に対して、各社は「用途提案型マーケティング」や「付加価値訴求」によって需要を創出する打ち手を取っているようです。
例えば、サランラップを展開する旭化成ホームプロダクツは、「冷凍貯金」といった冷凍保存を活用したライフスタイル提案や、レシピ公開などを通じて、消費者の暮らしに寄り添う新たな使用シーンを提案しています。これにより、既存製品の利用頻度を高め、単なる日用品から“生活にゆとりを生むツール”としての位置づけを強化し、販売拡大につなげています。
さいごに
あなたなら、サランラップの年間消費量をどう推定しますか?
サランラップのようなコモディティ商材の売り上げ拡大のためには、どんな施策が有効だと思いますか?
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