【元マッキンゼー面接官直伝】職務経歴書の作り方解説
「面接官に“即戦力”と思わせる!職務経歴書の作り方解説」というテーマで、ステラキャリアズ会社CEOの村木のインタビュー内容をお届けします。新卒の方にはESや面接の対策に、中途の方にはコンサルファーム向けの職務経歴書作成に役立つ内容となっています。
村木は、2015年に新卒で日系大企業に入社し、4年間勤務。その後、トップコンサルティングファームであるマッキンゼーに転職し、6年間コンサルタントとして活躍(ASC⇒EM)。現在は独立し、コンサル転職エージェント会社の社長として、コンサルティング業界への転職支援を行っています。
―「いけていない職務経歴書」とは?
いけていない職務経歴書とは、主に巷で出回っている一般的な職務経歴書で、職務経歴のところに「やったこと」だけを書いてあるものです。例えば、「私は営業で売上目標何千万円達成しました」とか「社内でこんなことをしました」といった内容ですね。もちろん、学歴や社格が良く、年齢も適齢といった場合は、そうした書類でも通ることはあります。
ただ、学歴や社格に引け目を感じている方、昔の私のように学歴も社格もそこまで高くないけれどコンサルになりたいという方は、学歴や社格が上の人に勝つためには、この職務経歴書を「コンサルっぽく仕立てる」ことが大事だと考えています。
―コンサル内定を勝ち取る職務経歴書とは?
「7step」を意識してより深い思考プロセスを示す職務経歴書を書くことです。「自分は社会人として問題特定した経験があったかな?」「構造化して優先順位をつけ、分析した経験があったかな?」「それを上司に提案した経験があったかな?」というように、経験を棚卸しをして書いていくのが、コンサルを受ける職務経歴書の書き方だと思っています。職務経歴書の中に、自然に組み込むという感じです。
上の職務経歴書は、私が7年前にベネッセという会社にいた頃からマッキンゼーに行った時に実際に作ったものです。当時、ベネッセがオンライン英会話サービスをやっていて、私はそのビジネスの企画などを担当していました。主な実績の一つに「営業ターゲットの再設定と新サービス導入による脱落リスクの大幅抑制」という見出しをつけています。
具体的に読むと、「FY17の売上目標は達成されると思われていたが、顧客データを分析すると潜在的な脱落見込み顧客が多数存在することが判明した」とあります。
この脱落しそうな顧客を脱落させないためには、いろいろなことができると思います。例えば、「この学校に通ってベネッセのサービスを使ってください」と働きかけることもできるでしょうし、競合を調査して競合にないものを自社にも取り入れることも考えられます。やれることは無数にあるのですが、私がやったことは2つでした。
1つ目は、見込み顧客の脱落リスクを「売上額」と「レッスン消化率」でセグメントし、優先的に脱落を抑制すべき対象を洗い出したこと。そして、チームを組成して脱落抑制営業に取り組んだこと。2つ目は、「ニポチメモ代行予約サービス」というのを自分で企画して実行したことです。
このように、何が問題か考え、優先順位をつけ、時には分析をし、最後に意味合いも出す。それらを職務経歴書の中に、自然に組み込むというのが、コンサル内定を勝ち取る職務経歴書の書き方です。
―職務経歴書の分量はどれぐらい書くべき?
全体の分量についての正解はないのですが、大体A4用紙2枚から3枚ぐらいがいいと思います。多すぎてしまうと、熱意は伝わりますが、多忙な人事担当者が全てを読んでくれるとは限りません。そのため、まず全体の制限としては、2枚か多くても3枚程度です。
―職務経歴書にはいくつエピソードを書くべきですか?
社会人1、2年目の方であれば、多分やったこと全てを書いてもページが足りないと思うので、全部書いてしまって良いでしょう。一方で、社会人経験が10年、15年という方は、全部書くと膨大になるので、「これだ」という自信のある経験を複数書いていくことが大事です。
―たくさんあるエピソードの中からどう選ぶべき?
エピソードの数も大事ですが、もう一つ大事なことが多角的にアピールするということです。例えば、「私は分析ばかりやっていました」というエピソードが10個あっても、読んだら全部Excelでの分析だな、別にExcel屋さんじゃないんだけど、と思われてしまう可能性があります。しかし、分析の経験がないと「この人できないのかな?」と思われてしまうので、理想としては、問題の最上流(問題特定)もできるし、分析の実行もできるし、Excelだけでなくヒアリングなどもできるといったように、多面性を見せることが大事になります。
―面接官は職務経歴書のどこを評価しているの?
私が面接官をやっていた時は、それに「再現性があるのか」ということを見ていました。今コンサルタントではない人が将来うちの会社に入ってコンサルタントになるというジャンプがあるわけですが、今コンサルではない場所で7stepらしいものを回していて、その経験を弊社のコンサル業務に応用できそうな人なのか、という点をかなり見ていました。
それを判断するために「どれだけ自分で頭を使って考えていたか」というところを、かなり根掘り葉掘り聞いていきます。例えば、「その問題は誰が与えてくれたの?上司が言ってきたの?それとも自分で考えたの?」「その時他にどんな問題があっていくつあった?」「その問題の中で、この1つに絞ったのはどういうロジックで絞ったの?」というように、深く掘り下げたやり取りを私はしていました。
実際に職務経歴書を作ってみよう!
―前職はどんな仕事をしていましたか?
マンションを売る営業をやっていました。
―当時の成果を一言で表すと?
新卒最速契約です。
―最速とは何ヶ月ぐらいですか?
3ヶ月です。
―普通はどれくらいかかるのですか?
1年目の間に一つ契約が取れたらいいかなぐらいです。
―なぜこれが実現できたのですか?
自分で獲得してきたお客さんを自分の担当にできる制度があったので、駅前でティッシュ配ったり、チラシを投函したり、家リストに電話をかけまくったりしたんですけど、その「量」が圧倒的でした。
―量が圧倒的とは、どれくらいですか?
1日の限られた時間の中で、皆チラシを1000枚ほど投函しに行くんですけど、そのエリアを効率よく回りました。
―早く回るには、どのように工夫したのですか?
「(チラシをポストに)入れる練習」をしました。
―具体的には
投函していくうちに「こういうタイプのポストだったらこうやって入れるのが早い」といったコツがわかってくるので、それを家で練習しました。あとは、住宅地図を拡大して「こういうルートでこうやって回って全部の家に入れよう」と動いていました
―それは他の人たちはやっていなかったんですか?
多分やっていないと思います。わざわざマップを拡大して全部の家に入れようと考えるのは。皆量を稼ぎたいので、大きい良いマンションばかりに入れに行っていました。でも私は、すごく築年数が経ってそうなアパートとか、ちょっと古そうな戸建てとかも、全部漏れなく入れました。
―なぜ、他の人は行かない古いアパートにも入れに行っていたのですか?
おそらく、他の人たちは「こういう古いところに住んでいる人は新築のマンションは買わないだろう」という先入観があったのだと思います。あとは、上司に毎月毎日Excelで何枚投函したかを管理されていて、投函した量が多いと褒められるので、大きいマンションで皆数を稼ぎたかったのだと思います。
―チラシを見てきてくれたところからどうやって3ヶ月で契約までいったのですか?
「急がない、焦らない」という気持ちでいました。マンションを買うことは大きな買い物なので、焦って急かしてしまわないように雑談のようなお話をして、力を抜いていただけるようにしました。
―他に工夫したポイントはありますか?
新卒だったので、3年目や4年目で年が近くて活躍している先輩の接客に同席させてもらって、どういう言い回しをするかなどを学びました。40歳の男性が言うのと、新卒の女性が言うのでは説得力が違うので、同席させてもらいました。
悪い職務経歴書の例
「私はマンションの営業をしていました。何年間働いていて、契約件数は何件でした。金額はいくらでした。この契約件数は、うちの会社でも表彰されて素晴らしいことでした。」
―なぜこの職務経歴書が良くないのか?
まず「凄さが分からない」です。その会社の中ではすごいかもしれませんが、マンション営業という業界全体から見てどうなのかが伝わりません。あとは正直、数字なんて盛れてしまうので、それを見ても「ふーん」としか思えず、「営業やっていた人なんだ、じゃあ学歴はどこかな、社格はどこかな」という流れになり、結局「会ってみよう」か「お見送り」かが決まってしまいます。
コンサルっぽい職務経歴書に仕立てると?
トップメッセージは一緒です。
「営業で成績を上げて、入社3ヶ月でマンションの契約も取りました」。
ここから7stepを意識して作っていきます。
まず、新卒というハンディを抱えている状況で、「どうやったら契約が取れるか」という「問題を定義した」わけです。そこから、新卒というハンデをいくつか要素分解しました。
チラシを投函するスピードも遅く、客とのコネクションもないので、まず「チラシの投函量をとにかく多くしなければいけない」と自分で考えました。
次に、顧客の分析をしっかり行い、「マンションを買う顧客の心情はどうなのか」「それに対してどう寄り添ったらいいのか」という「分析をしました」。
さらに、ロールモデルとなる先輩に同行して「自分と足りていない差」を明らかにし、それを埋める努力をしました。
この3つの要素を実行した結果、3ヶ月での契約が実現しました。
この3つの中でも一番頑張っていたのは「量を増やす」という部分です。これは「練習が必要だ」と自分で思ったことで、誰に言われたわけでもなく練習もしたし、ルートも自分で考えました。そして、他の同期がやっていないところをターゲットにした。これは非常に良い点だと思います。
これらのポイントを意識して書くと、コンサルっぽい職務経歴書に近づくでしょう。
7stepを意識した職務経歴書を書く時のポイント3つ
ポイント1:成果を分かりやすく、できたら「定量的に」書く
・例えば、「3ヶ月で契約した」というのも定量的なのですが、周囲が通常12ヶ月かかるところを自分は3ヶ月で契約し、それが全社で歴代1位の成果だった、といったように、読んでいる人が分かりやすく定量的に書くことが重要です。
・「たくさんの量をこなしました」だけでは伝わらないので、例えば「平均は500枚しか巻かないところ、1ヶ月目の自分は500枚だったのが200%増でどれくらい巻きました」といった具体的な数字を使いながら書くことがポイントです。
ポイント2:自分で考えて実行したことをアピールする
・「上司に『練習した方がいいよ』とか『ルートマップを見た方がいいよ』と言われてやった」のではなく、「自分で考えてやりました」という点が非常に大事です。
・そのため、「自ら」とか「能動的に」といった言葉を職務経歴書の中に入れると良いでしょう。読んでいる人は「指示されたのか、自分でやったのか」が分からないからです。
ポイント3:他人と「ちょっと違う」点をアピールする
・コンサルファームに来る人は優秀な人が多いので、学歴や社格だけではなかなか差がつきません。
・「他の同期はターゲットにしていなかったところを私はこういったロジックで攻めた」とか、「他の人はやっていなかったことを自分がやった」といったエピソードが書けると、非常に良い職務経歴書になると思います。
最後に
この記事を読んで、経験の棚卸しをして職務経歴書を作るということをぜひ一緒にやってみたいという方は、LINEの登録をお願いします。
また、職務経歴書がすでに完成しているという方でも、少なくとも2、3回、多くて5回の赤入れのやり取りを経て、初めて良い職務経歴書になります。私自身も、先ほどお見せしたものは5回ほど赤入れしてもらっています。自分の目で見るだけでなく、コンサル経験者に見てもらって、さらに良い職務経歴書になると思います。
今すでに書類が完成しているという方も、まだスタートラインにも立てず困っている方も、どちらの方もぜひご相談に来ていただければと思います。
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